たけのこの旬は3月下旬~5月で、最近は母の実家と知り合いから沢山いただきました。
旬のたけのこは、柔らかくもシャキシャキとした歯ごたえがあり、とても美味しいです。
たけのこは栄養がないと言われたりしますが、ホントにそうなのか調べてみました。
たけのこに栄養がないと言われる理由
他の野菜と比べると、カロリーが低く低糖質でビタミン類も少なかったのでそう考えられていたそうです。
食物繊維が豊富なのは知られていましたが、食物繊維はヒトの消化酵素で分解されないので、体内で消化吸収されません。
なので、食物繊維は1990年代はじめ頃まで栄養素として注目されていませんでした。
このような背景があって、たけのこは栄養学的に注目に値するものがない=栄養がないというイメージがついたのでしょう。
それから時を経て食物繊維の機能性が評価されるようになり、現代では炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素に続く「第6の栄養素」として注目されています。
たけのこに含まれている栄養成分は?
チロシン
アミノ酸の1種でアドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質のほか、皮膚や髪の毛の色素であるメラニンの原料となります。
チロシンは体内でも合成されますが、神経や脳の動きをサポートしてくれるので、積極的に摂取することで、やる気や集中力を高めるの作用が期待できます。
また、うつ病の改善、認知症の予防にも効果的だといわれています。
アスパラギン酸
アミノ酸の1種でエネルギー源として利用され、疲労物質である乳酸をエネルギーに変える手助けをするため、疲労回復にも効果があります。
疲労回復ドリンクやスポーツ飲料に大体入っています。
グルタミン酸
昆布やチーズなどには遊離の形(たんぱく質を構成しているアミノ酸とは別に、単独で存在しているアミノ酸)で含まれ、うま味のもととなります。
昆布だしの成分でも知られています。
脳を活性化する神経伝達物質としての効果や、アンモニアの解毒作用や利尿効果があります。
カリウム
人間に必要なミネラルの1種で体内の余分な水分や老廃物を運び出し、細胞の浸透圧を調節する働きと腎臓でナトリウムの吸収・排出を調節します。
そのため血圧の上昇を抑え、高血圧の予防に効果があります。
亜鉛
必須ミネラルの1種で、たんぱく質の合成や遺伝情報の転写にかかわり、新陳代謝に必要な反応に関係する多種類の酵素をつくる成分となります。
細胞の生まれ変わりが活発なところでは亜鉛が必要とされます。
例えば、舌や軟口蓋にある、味を感じる「味蕾(みらい)」という細胞は生まれ変わりが活発なので、亜鉛は味覚を正常に保つ栄養素としても有名といわれます。
パントテン酸
水溶性ビタミンの1種で、脂質、糖質、たんぱく質の代謝とエネルギー生産に関係しています。
不足すると、成長障害や全身の疲労感、頭痛などの症状が現れることがあります。
免疫抗体などの合成にも関係し、抗ストレス作用のあるホルモンを分泌を高める効果もあるため、ストレス対策にも効果的です
食物繊維
人体に必要な体を維持するために必要不可欠な5大栄養素に次ぐ「第6の栄養素」と呼ばれるようになりました。
お腹の調子を整える整腸作用や、血糖値上昇の抑制、コレステロールの吸収を妨げ体外に排出する働きがあります。
水溶性と不溶性があり、たけのこに多く含まれているのは不溶性の食物繊維であるセルロースです。
不溶性食物繊維は水に溶けず水分を吸収すると膨らみ、腸を刺激して排便をスムーズにしてくれます。
まとめ
たけのこには栄養がないわけではなく、豊富な食物繊維をはじめ、アミノ酸やミネラルなど栄養素が多く含まれています。
1つ注意として、不溶性の食物繊維が豊富なので、食べすぎると腸を刺激しすぎて下痢になったり、腸の水分を吸収しすぎて逆に便秘の原因になる恐れがあります。
旬のたけのこはおいしいですが、食べすぎにはご注意を。
では、また次回。