母の言う「メンターム」のことを「メンソレータム」の言い間違いか、間違って覚えたものだと思っていました。でも、若いころ看護師だった母がしきりに使うので、メンタームという名前のモノがあるのかもしれないと調べてみたら、ホントに実在していて動揺してしまった。
EPARKくすりの窓口コラム | メンソレータムとメンターム 100年以上の歴史を持つ塗り薬のお話
成分・分量に違いはあるけどほぼ同じ。効能はメンタームのほうが多く記載されていますが、使用用途に大きな違いはなく、メンソレータムとメンタームは兄弟みたいな塗り薬だそうです。
メンソレータムの歴史は19世紀まで遡り、1894年にアメリカで開発されました。1920年、近江兄弟社(当時はヴォーリズ合名会社)がメンソレータムの国内販売権を取得し、輸入販売を開始します。その後、近江兄弟社はメンソレータムの国内製造販売権も取得し、自社で製造販売を行うようになります。
1974年、経営難に陥った近江兄弟社が倒産、メンソレータムの製造販売権はメンソレータム社に変換されました。その後、ロート製薬が日本におけるメンソレータムの製造販売権を取得し、国内製造販売を開始します。(現在ではメンソレータム社はロート製薬に買収され、傘下に)
一度倒産した近江兄弟社は再建し、メンソレータムを製造していた設備を利用して自社製品としてメンタームの製造販売を開始。メンソレータムはロート製薬の製品、メンタームは近江兄弟社の製品として現在でも日本で発売されています。
なるほど!また1つ雑学を得てしまったということで、親父がドラッグストアでメンソレータムを探したけど見つからず、代わりに探してきてと頼まれたので買いにいってきました。
どうやらハンドクリームの場所でメンソレータムを探したみたいだけど、第3類医薬品なので医薬品の陳列場所にいかないとありません。思い違いするくらいポピュラーではあるので仕方ないのかも。
「マジでメンターム置いてあるわ」なんて心をときめかせるヤツは、あの瞬間日本で私だけだったでしょう。
価格はメンソレータムのほうが少し高かったです。成分・分量・用途、ほぼ同じと知った後なので、ブランド料みたいなものがあるんだろうと思ったりします。
メンソレータムは親父に、手持ちのハンドクリームの効き目が感じられなかったということで、メンタームは母が使うことになりました。
ちなみに母はこのことを知らず、子どものころからメンソレータムを「メンタム」と略して呼んでいたのが染みついただけでした。
メンソレータムの言い方もおかしく、「メンソレ・ターム」と変な区切りをするので沖縄が頭をちらつきます。めんそーれって挨拶でしたっけ。
menthol(メンソール)とpetrolatum(ペトロレータム、ワセリンの別名)の組み合わせなので、やっぱり区切りがおかしい。
では、また次回。