ひとり言

甲斐性なしの「甲斐」って何?意味や由来を調べた

自分を「甲斐性がない」と思うことは多々あれど、「甲斐」って昔の国名(地名?)や武田信玄が治めていた程度の知識しかなく、他にも不甲斐ないとかいろいろな言葉があったりするけど「甲斐」のことをよくわかっていなかったり。

 

甲斐の意味、語源・由来

甲斐「かい(かひ)」を辞典でひくと、

1 行動の結果として現れるしるし。努力した効果。
「我慢した―があった」

2 期待できるだけの値うち。
「生きている―がない」→がい(甲斐)

引用:goo辞書「甲斐」より

という、意味が載っていました。

 

どうやら「甲斐」と書くのは当て字で、本来は日本語の「かい(かひ)」という言葉で、次のような意味があります。

 

  • 取り替える・交換するという意味で、動詞 「かふ (交ふ) 」 の連用形「かひ(交ひ)」
  • 「やるだけの効果(価値)がある」という意味での「効(かひ)」
  • 「支える」を意味する「かふ(支ふ)」の連用形の名詞化。(つっかい棒→突っ「支い」棒)

 

すなわち「代わりになる価値や、効き目のある物・事」が発展し、努力した効果や価値がある、という意味になっていったわけです。

~した甲斐があった(なかった)という場合の「甲斐」は、~した効果や価値があった(なかった)という意味になります。

 

甲斐「性」

甲斐という意味を踏まえ、「甲斐甲斐しい(かいがいしい)」という言葉があります。

 

  • (動作など)手際よく動き、きびきびとしている
  • 苦労を惜しまず、(仕事など)健気に打ち込む様子。
  • 物事が期待どおりになり、効果がはっきり現れる様子。
  • 頼りがいがある様子。頼もしいさま。

 

甲斐を2つ重ねてるだけあり、苦労を惜しまずよく働き、物事が期待どおりに運んで効果や価値の現れるというような、有能な人に与えられそうな言葉です。

甲斐甲斐しく動いてくれる「性質」を「甲斐性」といいます。

「性(質)」が加わることにより、やる気や根性のある、健気、頼りになるといった「価値のある性質」という意味になり、その人の高い価値を表す言葉となったわけです。

 

「甲斐の国」という、地名の名称や由来

語源・由来は諸説あり、

  • 山と山の間(はざま)を意味する、山の「峡(カヒ=間)」に由来するという説
  • 古代甲斐国が東海道と東山道の連結的に位置することから、行政・交通・軍事上の「交ひ」であったことに由来する説

など、他にもいろいろあるようです。

 

甲斐の国(現在の山梨県)で質の良い金が産出されていたことから、甲斐性に経済的に余裕があるという意味が含まれるのは、ここから来ているのでしょう。

 

まとめ

「甲斐」は、「かい(かひ)」当て字で、「価値」や「効果」があるという意味です。

「甲斐性」は、やる気のある性質や頼りになる様子、経済的に余裕のある意味も含みます。

言葉を1つひとつ挙げなくても、その人の性質をひとまとめに表現できる言葉なので、甲斐性の「ある」「なし」関わらず知っておくと便利でしょう。

 

調べているうちにポジティブな気持ちになったけど、私は「甲斐性なし」です。

あしからず。

では、また次回。