いくらとすじこ(筋子)は同じで、サケ(鮭)やマス(鱒)の魚卵です。
すじこは卵巣に入ったままの未成熟の卵で、卵巣膜でつながっている状態のことをいいます。
すじこから膜を取り、卵をバラバラにするといくらになるのです。
サケ(鮭)やマス(鱒)のいくらは味と形が似ていますが、鮭と比べて鱒は粒が小さく価格が安いです。
粒の大きさと価格に大きな差があり、水産業界で「いくら」といえば「鮭(秋鮭)いくら」のことで、鱒の卵を使う場合は「鱒いくら」と呼んで区別します。
母はいくらに目がなく、事あるごとにいくらが食べたい、いくらの軍艦巻きが食べたいと言ってきます。
いくら軍艦巻きではなく、たまにいくらだけを買うことがあるけど、器に少量のいくらが入っているだけで結構いい値段です。
食べたいけど高い、高いし少ない、でも食べたい。
あんまり言うものだから、すじこではダメなの?と聞いてみたところ、「すじこはしょっぱいから違う」って言うのです。
なら、しょうゆ漬けではないやつにしたら?と言うと、そもそもすじこはいくらではないと言い始め、押し問答が始まりました。
調べて、タブレットで画面をみせて、すじこといくらは同じでしょと説明をしても、高いもの(いくら)じゃないと口に合わないからと言いだし、話になりません。
失敗したら私が全部食べるから、すじこをいくらにしようと提案し試させてみました。
- 40℃ほどのぬるま湯を用意します。
- ぬるま湯に大さじ1杯の塩を入れ、すじこを投入し、手でほぐすように混ぜ、膜を剥がすようにバラバラにする。
- 卵がほぐれてきたらザルにあげ、血合いや白くなった膜を取り除く。
- これをお湯を変えながら、2~3回繰り返します。
- ザルにあげ水気を切り、5分ほど置く。
- 容器にいれ、1~2時間冷やしす。
と、こうなります。
はい、いくらです。
鱒子のすじこからなので、粒は小さくて不揃いだけど、しっかりいくらしています。
お湯に入れると、とと豆みたく卵がすぐ白くなるのではと心配していたけど、そんなことはなく無事にいくらができました。
少しだけ食べさせてもらっただけで、残りは全て独占して食べる模様。
では、また次回。